投資先の評価を管理する

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投資ビークルに追加されているスタートアップの証券データなどをもとに、投資先評価を登録・管理することができます。
登録した投資先の評価は、報告書やパフォーマンスなど、投資管理の他の機能にも反映されます。
ℹ️
投資先評価を利用するにはプロフェッショナルプランへのアップグレードが必要です。アップグレードをご希望の方は、画面右下のチャットからご連絡ください。
目次

事前の設定

投資先評価を利用するためには、ビークルの設定画面より、ファンド期間・決算月・決算頻度・評価準則を設定する必要があります。

・基本情報の設定

該当ビークルを選択後、「設定」タブから「編集」を選択
ファンド期間・決算月・評価頻度・評価準則・減損損失の計算方法を入力し、保存をします
また、評価対象のスタートアップをビークルの投資先に追加し、投資内容を証券データに入力する必要があります。
さらに、投資家の会社アカウントの通貨と投資先の会社情報の通貨が異なる場合、投資時の為替レートを為替設定にてあらかじめ入力する必要があります。

投資先評価の一覧

投資管理smartroundにて対象のビークルを選択し、投資先タブにて「投資先評価」を選択すると、評価基準日ごとの投資先の評価一覧が表示されます。
表示項目のデータソースは以下の通りです。
いずれもメイン管理データを参照しています。
  • 評価基準日
    • ビークル基本情報の設定の決算月、評価頻度
  • 企業動向
    • 直近ファイナンス:証券データ
    • 売上・経常損益・1株あたり純資産:決算情報
    • ランウェイ:経営情報
  • 今回評価
    • 本機能にて登録した評価内容を表示(詳細は後述)
  • 投資情報
    • 証券データ
企業動向については、データソースとは異なる値を直接編集して入力することもできます。
上記画面にて左側の会社名を選択してください。企業動向画面へ遷移しますので、「編集」を選択すると編集できます。

評価の登録

新規登録

評価は、保有証券ごとに入力することができます。新規に評価を登録する場合、一覧から対象の投資先を選択し、「新規登録」を選択します。
評価は以下のプロセスで入力できます。
  1. 評価手法の適用
      • 「1. 評価手法の適用」欄の「選択」をクリックしてください。
      • 「回収可能価額」「直近ファイナンス」「M&A・株式譲渡」「純資産」「IPO」「上場株の時価」という評価手法(※)を選択し、評価手法ごとのパラメータを入力すると、各評価項目の値を自動計算します。評価手法の詳細は本記事下段に掲載しています。
      例)評価手法で「直近ファイナンス」を選択した場合
  1. 為替 ※海外投資先など、投資家の会社アカウントの通貨と投資先の会社情報の通貨が異なる場合のみ
      • 「2. 為替」欄に評価基準日時点の為替レートを入力すると、投資家の会社アカウントの通貨に自動転換します(端数は切り捨て)。
  1. 個別調整
      • 個別調整が必要な場合、「3. 個別調整」欄で「する」を選択することで、前ステップまでで自動計算された値を直接編集することができます。
最終ステップの「3.個別調整」の値を、評価として登録することができます。
また、評価の理由や投資先に関する定性コメントなどを、評価コメントとして記録することができます。

前回評価を引継いで登録

「前回評価を引継いで登録」を選択することで、評価を登録したい「評価基準日」よりも過去に登録されている投資先評価のうち最も最近のものを引き継いで登録することができます。
前回評価が表示されますので、問題なければ「登録」を選択してください。
 
※評価手法の詳細は以下の通りです。
評価手法説明
回収可能価額市場性のない保有証券について評価減を検討する場合の回収可能価額を計算します。当初取得価額に対する割合(例:70%・50%・25%など)、または評価額を実額で指定(例:備忘価額)して入力することができます。入力した値をもとに、評価額や減損損失などを自動計算します。
直近ファイナンス市場性のない保有証券について直近ファイナンスで評価する場合に使用します。直近ファイナンスとして適用する資金調達ラウンドを、証券データで登録したイベントから選択します。 対象となるイベントは「会社設立」「株式発行による資金調達」「株式異動(譲渡価額を基準に時価総額を変更した場合のみ)」です。イベントを選択すると、イベントの取引単価をもとに評価額を自動計算します。
M&A・株式譲渡M&Aや株式譲渡によるエグジットの場合に、締結された契約書面上の取引単価あるいは売却先と合意した取引単価などを入力し、保有数量を掛け合わせることで評価額を自動計算します。必要に応じて個別調整を行ってください。
純資産投資先を純資産ベースで評価する場合に、対象企業の1株あたり純資産価値を入力し、保有数量を掛け合わせることで評価額を自動計算します。必要に応じて個別調整を行ってください。
IPO投資先のIPOが予定されている場合に、IPO時の公募価格やIPO仮条件の中央値などを株価として入力し、保有数量を掛け合わせることで評価額を自動計算します。必要に応じて個別調整を行ってください。
上場株の時価投資先が上場している場合、評価基準日における株価を入力してください(証券取引所の終値など)。入力した株価に保有数量を掛け合わせることで評価額を自動計算します。
当初取得価額を維持新株予約権の場合のみ選択可能です。当初取得価額そのものを評価額として採用します。
各評価項目の詳細は以下の通りです。
評価項目説明
評価額(有責法)・有責会計基準で作成されたB/Sに記載する保有証券の評価額 ・直近ファイナンス、減損損失、上場株価、為替レートを反映する
評価額(金商法)・金融商品会計基準で作成されたB/Sに記載する保有証券の評価額 ・直近ファイナンスを反映しない ・減損損失、上場株価、為替レートは反映する
取得価額・当初の投資金額 ・減損がある場合は減損損失を減じる
減損損失・保有証券の収益性が低下し回収可能価額が帳簿上の取得価額を下回った場合に、取得価額に対して減じる損失額。
未実現損益(有責法)・有責会計基準における未実現損益 。 ・直近ファイナンスによる未実現利益、上場株価や為替レートによる未実現損益を反映する ・「評価額(有責法) - 取得価額」で算出する
未実現損益(金商法)・金融商品会計基準における未実現損益 ・直近ファイナンスによる未実現利益を反映しない、上場株価や為替レートによる未実現損益は反映する ・「評価額(有責法) - 取得価額」で算出する
当初取得価額・当初の投資金額 ・減損がある場合でも変わらない